私が空き家再生をはじめた3年前は、
空き家再生やDIYに関する情報も圧倒的に不足しておりました。
誤情報も非常に多く、信頼性に乏しい=再現性があるかわかりにくい状態でしたから、手探りでやる必要が多かったように思います。
しかし、今ではどうでしょう?
コロナ過で自宅に滞在する時間が増えたことなども背景に
DIYをはじめる方が増加、ブログやyoutubeなどSNSが活発化しておりまして
かゆいところに手が届くような発信も増えてきました。
もはや今の時代、さあ今日からDIYで空き家再生をはじめよう!と思えば
参加するためのハードルは非常に低くなってますよね。
もう、やるかやらないかだけだと思います。
ヨーロッパなどでは家をDIYして使い続けるのは当たり前ですが、
日本ではその文化がありませんから、少しでも参加者が増えて
中古住宅の価値が保全されていくのは、喜ばしいことだと思います。
しかし、ここで一つだけお伝えすると、それは
他人がやっているのを傍からエンターテイメントとして眺めるのと、
自分で現場で作業するのとは、まるで異なるってことなんですね。
例えば、幼少期に自転車の乗り方を身に着けた方ならわかると思うのですが、
自転車に乗ってる他人の姿をいくら毎日見ていたからところで
それだけで、自分が自転車にいきなり乗れるようにはなりませんよね?
空き家再生のDIYも、それと全く同じことが言えるということなんです。
簡単そうに見えて実際に作業してみると大変なこともあるし、その逆もある。Youtubeの動画などは編集されてますので、かっこ悪いミスとか見せない方は多いですね。微妙な角度とか力加減など、どうしても映像では伝わりきらないところもある。
やっぱり、一度体感しないとわからないし、できるようにはならないんですよね。
一方、中古の築古物件を運用している大家さんはとても多いんですが、その中で
DIYは難しい、自分には合わないからやらない、という方もやはり多いです。
しかしこれ、一度もやらずに初めからそう決めつけておっしゃっている方も多くいまして。それはもったいない気もするのですね。
というのは、大家さんにとってリフォームは切ってもきれない関係にあるからです。
修繕の必要がない物件を安く購入してさっさと貸すか売るかできたら理想ですが、
そんな物件は皆がほしいので、手に入れるのがなかなか難しい。そう出回りません。
特に、レバレッジを使いたくても使えない属性の方で、また首都圏の物件でとなるとかなり至難の業となります。
とすると、価格がこなれている中古。ということになるのですが、
リフォームがどうしてもつきまといますから、そこで判断が求められるんですよね。
たとえばこのような判断です。
・現状を直す施工方法は?
・誰でもできる単純作業か?質が求められるプロの作業か?
・DIYならいくらかかるか?外注の地域最安値は?
・材料費は?人件費は?工期はどれくらいか?
・誰にどのように頼むべきか?
・業者の見積もりはボッタクリではないか?
・職人はこの施工方法を提案しているが、もっといい施工方法はないか?
・機能性、デザイン向上などで家賃があがるリフォームができるか?
もしもこの項目すべて、自分で判断をせずに業者まる投げしたらどうなるでしょう。
ひどい業者にあたれば、不相応に高額のリフォーム費を要求されるでしょうし、最悪、手抜き工事なのに押し切られたりすることになるでしょう。
また、職人は作業のプロでもデザインには興味がありませんからどんなデザインのものができるかも、わかりません。
ここでリフォームの判断力を鍛えておくと、購入した後の物件の運用リスクを限りなく低く、長期でコントロールすることができるというわけです。
そして、そのためのDIYなのです。
一度体感しておくと、その経験が生きるのです。てっとり早いのです。
職人とのコミュニケーションのしやすさも変わりますし、
信頼関係を築くことができますので、運用の保全がきくようになるのです。
ちなみに私はDIY大家ですが、物件を運用するあたり、自分だけで直す必要は全くないと思ってます。
特に、自分でやるととても時間がかかってしまうが、専門家に任せた方が早く綺麗に仕上がるような作業はお任せするケースが多いですね。やはり事業ですから効率や質とのバランスが大事と考えています。
そのバランス感覚を身に着けるためのDIY、またリフォームそのものを好きになるきっかけづくりのためのDIYだと思います。
参考になれば幸いです。
ちなみに、Sumicaではメンバーが各自で保有する物件など、
DIY体験に参加できる現場があります。
もし未体験のDIYをしてみたいという方がいたらお気軽にご連絡くださいね♪
本日もお読みいただきありがとうございました。